世界のCM

広告批評を買いました。 世界のCMは面白かったです。 ええ。 どれも秀逸。 日本よりも世界のCMの方が好きです。 たぶん、新鮮だからだろうけど。

世界の傑作コマーシャルというだけあってどれも傑作なのはあたりまえ。 海外のCMが新鮮に見えるのは当然なのですが、日本のCMより好きかも知れません。どのCMも映像作品としてのクオリティも高く、しかも広告としての役割を充分に果たしている。最近の日本のCMにありがちな、「ちょっと格好いい事してる」「ちょっと小粋な事してる」というようなCMは一切無かった。加えて、言葉が通じなくても分からなくても、ストーリーや広告の意味がちゃんと分かるのである。少々、下品なところは私は好きではないですが。 つまりは、どの作品もラディカルであるのだ。 □「これは!」と思われる作品をピックアップ ■ホンダUK  ホンダ・アコード  イギリス  カンヌ金 ふとピタゴラ装置を彷彿させますが…。 文句言ってもしょうがない。やっぱりすごい ■サターン  サターンブランド  アメリカ  カンヌ金 クリオ銅 車を人に置き換えた現代社会を描いた映像がなんとも綺麗 ■フォルクスワーゲン  ゴルフ・ラビット  ベルギー AがBを追いかけてるストーリーだと思ったら、実はBがAを追いかけていた… この発想は私も思いついたのに…。やったもん勝ちですな。 ■ナイキ  企業  アメリカ  カンヌ金 これはすばらしいCMだと思う。これこそがラディカル。 オーケストラのチューニング音をBGMにさまざまなスポーツの試合開始前の緊迫感あふれる映像がカッティングされていく。そのカッティングはにくいほど計算され尽くされている。本当にすばらしいと思う。 ■ビルバオ・スポーツクラブ  スポーツウェア  スペイン  カンヌ銅 これは下品。だけど面白い。サッカーの試合なんだけれども、選手も観客も全員全裸。そこへ服を着たサポーターが乱入。そいつはつまみ出されるわけです。 ■ヘンケル  瞬間協力接着剤  ブラジル  カンヌ銅 瞬間接着剤のCMって万国共通なのかなと思った。発想が似たような所にしか行かないんだろうな。 ■ヒューレットパッカード  企業  アメリカ 音を視覚化した世界。一歩間違えれば私の嫌いなCMになったなこれは。 ■ネイション・ワイド  信託銀行  イギリス どっかで見たことある構成の映像だなぁと思ったら。 あの有名なオリヴィエ・ゴンドリーがディレクターだった。 よくあるネタとか構成とかアイデアでも、これほどレベルが高いとため息がでる。 先にやったもの勝ちとも言われるけれども、ディティールを丁寧に作るのも大切だなと思う。