節分

今日は節分なわけで。 父上の誕生日じゃん!おめでとうございます。

最近、読んでいた本に節分のことが書いてあったので引用します。

「ではなぜ、里の人々は山から来るものを畏怖したのでしょうか。  オオカミやイノシシのような動物に対する怖れもあったとおもいますが、山には里にはない格別のスピリットやエネルギーがあると考えられたからです。  山形県庄内地方にはモリノヤマとよばれている祖霊の宿る山がいくつもあります。この祖霊は山の神ですが、春になると山を降りて田の神になり、秋の収穫期になるとまた山に帰ると信じられている。鳥取因幡の須賀山付近の村では正月になると山の赤土を取ってきて、家々はこの土を紙になすりつけて家内に飾ります。奈良十津川では正月に入ってイノシシやシカの皮を剥ぎ、サンマイ(肝臓)に山刀で七つの刻みを入れて山の神に供える風習があります。いま「魚をサンマイにおろす」などとつかうのは、この内臓の意味です。  もっと一般的には、われわれが正月に松飾りをすること自体が、そもそも山に生えている松や竹などのシンボルを飾るのにも、同じ意味がある。また正月を松の内と呼ぶのも、そのスピリットをしばらく里に充電するための期間をあらわしているのです。そして、今日の生活感覚でいうなら、この充電がおわるころが節分なのです。その節分の豆を撒くのも、わかりやすくいうなら、里のシンボルである豆を山人としての『鬼』に持って帰ってもらうというお礼の意味がこもっている。われわれは口々に「鬼は外」とはいいますが、その「鬼」は里が一年間必要とするスピリットやエネルギーのことなのです。」

(「花鳥風月の科学」松岡正剛著)

すげー勉強になる。。。 もう少しエネルギーが欲しいので鬼には憑いててほしいもんです。 まだ帰らんといて。