ジブリの絵職人 男鹿和雄展

休日は混むだろうということで平日に行ってきました。 東京都現代美術館は鉄道からは微妙な距離にあって敬遠してたのですが、東京駅の丸の内北口から都バスがでていることを発見して、それで行ってきました。(雨も降ってたし) 平日(しかも天気悪いし)でもそこそこ混んでいたので休日はもっと混んでいるんだろうなと思いました。やっとこ全部そこそこじっくり鑑賞できました。 やはりジブリのコーナーが人気でそれに至るまでの修業時代から、アニメーションの世界を辞めた現在の作品のコーナーでは若干閑散としていたのが少し寂しかったです。 というよりはみんなジブリ(しかも自分のお気に入りの作品)を目当てに来ているようで、トトロが一番人気で、あとは各々の作品が好きな人達が集まって「ここはこういうシーンだ」とかいうような話をしていました。

個人的には「耳をすませば」や「もののけ姫」あたりからジブリの作品にはまったクチなので、その辺りのコーナーはかなり興奮してしまいました。 作品のコーナーとは別にアニメーションの工程についての話や背景美術についての話があったので、少し絵を描いていた人間にとってはそちらの方が面白かったです。 さて背景美術の方の印象は、想像よりも絵が小さかったです。確かに基準となる大きさはセルの大きさなので、あとは演出やらなんやらと制限が何かとあるんだなと思いました。 また極端にリアルスティックではないという点が特徴的です。というのもあくまでキャラクターたちが主人公なので、背景が際だってしまってはキャラクターとの違和感が顕著になってしまうのかなと思いました。男鹿さんの絵は「おもひでぽろぽろ」以降から、写実描写から脱却し、試行錯誤していったそうです。 「CGが多い昨今、こういう絵職人の存在は今でも貴重だ」なんて意見も多そうですが、それも一理ありますが、最近では背景美術とCGをうまく組み合わせて撮影することも試みているので、昔ながらの職人の良さも生かしつつ、良い表現をしていって欲しいなと思いました。 最近の男鹿さんはアニメーションの世界から離れて、挿絵や絵本を描いているそうです。 入り用でもあったので一筆箋を買って帰りました。 これは知ってる人しか気づかないんじゃないかなぁ。