本「昨夜のカレー、明日のパン」

ドラマの最終回を見て思わず涙してしまったので、妻が買ってきた本を一気に読んでしまった。やっぱり心の中で泣いた。 木皿さんの作品はどれも同じような所で涙の琴線に触れることが多く、それはおそらくは死生観というか、死者あるいは抗いがたい時間、もしくは目の前から無くなったモノへの意識があるように感じる。特に今回は死者へ意識が強く、見る人によっては多少の温度差があるだろうなぁと思った。たぶん一親等以内の身内の死を経験しているか否かで感想も変わってくると思う。そして、それらを経験をしているのがおそらくは現在「団塊の世代」と呼ばれる方々だと思う。60歳前後となると、親を看取ることも多くなるだろうし、結婚していればパートナーや自分の死を意識する頃だろう。子どもがいれば結婚を考える年頃だろうし、あわよくば孫の顔を見たり成長を見届けたいと思うだろう。そういった願望と叶わないかもしれないという達観、死を受け入れる姿勢が登場人物たちの日常生活のそこかしこに感じた。感傷的といわれればそれまでなんだけども。