映画「君の名は。」

ようやく観てきました。素直によかったと思います。(上から目線ですが)「こりゃ売れるわ」と率直に思いました。 何しろスタッフ陣が豪華で、看板こそ旧来のままですが、ジブリやIGや名だたるスタジオや有名なスタッフの方々が加わっており、なおかつ配給が「東宝」ですから、脇の甘さもなく、そういったところが「売れるわ」の理由なわけです。 旧来からのファンとしては、画にしてもストーリーにしても、もう少し「濃く」てもよかったかなと思いました。 さて、要素を1つ1つ考察してみますが、まずストーリー。これは前作の「言の葉の庭」と打って変わって、純文学というより、どちらかとうと大衆文学よりになった感があります。セオリーを踏襲しているのも分かります。パンフにもありましたが随分と試行錯誤・勉強したみたいです。細かい所で突っ込みどころは無いわけではないですが、逆にそれが観客の考察や想像を膨らます余地にもなりますし。 画の方については、なんといってもキャラクターデザインの重要性を見せつけられたと思います。アニメーションはすごい人達ばっかりなので文句なし。ただ、画のコントラストについては、新海さんらしさが薄まっていたので、そこが少し不満です。 音楽についてはなかなか評価しがたく、主題歌や歌ものについてはとてもよかったのですが、BGMについてはもう少し印象が薄いかなというのが正直なところです。ストリングスで助けられた部分が多く、やはり青弦さんの音はやはり良いなぁと思った次第です(最初聞いた瞬間に「青弦さんかなぁ」と思ったら当たってたので我ながら勘がいいというか、変なところで耳がいいというか) 大衆向けの作品はこれが初めてではなく「星を追う子ども」が近い作品なのですが、もしこれが配給が東宝で今回のようなスタッフ陣だったならば同じくらいヒットしたんじゃないかと思ってしまいます。少しばかり歯がゆいものがあります。 ポイントも溜まったし今のところ新海さんの作品で1番好みである「言の葉の庭」のブルーレイでも買おうかなぁと思います。